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飯塚俊太郎×<strong>長沼</strong>監督による特別対談

飯塚俊太郎×<strong>長沼</strong>里奈

長沼:まずは私たちの長い歴史から(笑)出会いは夕張映画祭でしたよね。
あのときってちょうどワハハの皆さんも何かイベントされていて、大人数できていたんですよね。

飯塚さん:あー、そうだったそうだった、

長沼: で、「みんなの家」って言うなんといいますか、要するに宿も取れないお金のない若者が雑魚寝しながら交流するというスペースがあって、あゆみちゃんとわた し、当時まだ17とかだったので端っこのほうでもじもじしていたら、赤いズボンをはいたお兄さんが登場したんですよ、「何君たち、高校生か!女子高生なの か!
と話しかけてきたんですよ。

飯塚さん:やっぱ俺女子高生好きだったのかなぁ、あの頃。 

長沼:まちがいなくそうだとおもいますよ(笑)

飯塚さん:あの頃はどす黒いと思わなかったからね、監督のこと

長沼:なんか今はまるで真っ黒けっけみたいじゃないですか!

飯塚さん:今はすごいからね〜 なんかあるともうすごい黒いオーラで訴えてくるからね
そっかー、単なる女子校生好きか。

長沼:そうですねー、女子高生の元に寄ってきた形になりますね(笑い)
で、そこで、図々しくも、私が飯塚さんのご連絡先をいただいて、お手紙などを出すようになったんです。

飯塚さん:そして家にまでやってきたよね(笑)

長沼:そうです、そうです、夕張映画祭が2月に開催されて、じゃぁ、私5月のゴールデンウィークに東京遊びに行きます!
と勝手にお約束をしてほんとに来ちゃったみたいな

飯塚さん:そうそう、ほんとに来るとはねー

長沼:あの頃は、「遊びにおいで」が大人の社交辞令だとは思わず真に受けて行きました(笑)

飯塚さん:いやいや、社交辞令じゃなくて、本当にうちに遊びに来てもらって女子高生監督を襲うという計画が、、

長沼:あー、そうでしたそうでしたね!

飯塚さん:まんまと失敗に終わったと(笑)

長沼:でも一応、まっとうな計画があって、ハンディカメラで東京の下北沢の街で飯塚さんの短編映画を撮ろうという話でしたよね。

飯塚さん:そうそう、でもその日、雨が降って、土砂降りだったんだよね。

長沼:そうなんです、どうしようもなくて、とりあえず飯塚さんちでまずはカメラを回して話を撮ろうと思ったらその話がヒートアップして二人して映画について語りだした、みたいな。気づいたら明るい、みたいな。

飯塚さん:そうなんだよ、すっかり襲うタイミングを逃してしまったみたいな。

長沼:そうそう(笑)未遂に終わってしまいましたね
で、そのときに、石井克人監督のお話が出て、私札幌で「鮫肌男と桃尻女」観たんですよ、と話したらご出演されていると聞いて「えーー!!」と

飯塚さん:札幌に舞台挨拶で監督来たとき会ったんだもんね。

長沼:そうなんです、またいつもの調子で図々しく石井監督に「私たち映画とってます!」ってアピールして

飯塚さん:面識があって、タイミングも良かったからだめもとで「私たちに脚本書いてください」って手紙出してみたらって話をしたんだよね。

長沼:そうなんですよ!
ほんと、私の中でそういう発想が全然なかったです。まさか、書いてくれる、、、といいますか、まずそういったお手紙を出すなんて考えもしませんでした。

飯塚さん:石井監督とは、CM でもご一緒させていただいたこともあるし、「鮫肌男と桃尻女」でも呼んでいただいて、僕の名前出して良いから、やってみなよと。もし、高校生で石井監督に脚本書いてもらって映画撮ったら面白いよねって。

長沼:それでほんとに脚本が送られてきたんですよね。もうびっくりでした。忘れもしません、あの真っ青な東北新社の封筒に石井さんの文字が書かれてあって。しびれましたね。
それが「女子高戦記」という映画です。

飯塚さん:で、ほんとに俺が札幌までロケしに行ったと。

長沼: ほんとね、それも今考えればありえない話ですよ!2泊くらいでしたっけ?「例の石井監督の脚本で映画撮るのできてください」って言ってほんとに来てくれる んですもん。しかもうちの高校でロケ。しかも周りは受験勉強の追い込みしてる時期で。高校三年生の2月に何やってるんだって感じですよね(笑)

飯塚さん:いやでもね、「女子高戦記」、あれはね、いい映画よ。すごくいい映画なんだけど、、、俺が出てくるとさぁ、テンション下がるんだよね(笑)(笑)

長沼:なんですかそれもーー!!

飯塚さん:(笑)いやなんかね、他はね、映像とかもすごくスタイリッシュなのよ、いいんだけど、なぜか俺が出てくると、、、異様にテンション下がるのよー!

長沼:ストーリー的には、冬の高校を舞台に、その高校はミニスキーを使って通学するという設定で(原作は自転車通学)ある女子高生二人がお互いライバルで
毎日下校時にミニスキーのレースをしてお互いのボーイフレンドを取り合ったり、勝つために筋トレしたりと繰り返す。飯塚さんはそんな二人の様子を見守る用務員のオヤジ役。全編台詞がなくアクションだけで進んでいく。というものですが、

飯塚さん:女子高戦記は上映しないの?

長沼:お、しますか?では、交流会に、、盛り上がったら上映しますか、お楽しみとして。イヤー恥ずかしいな。

飯塚さん:で、その後はしばらくお互い創作活動にいそしんで、、

長沼:そうですね、私も何本か映画を作って今回、8作目となる、、

飯塚さん:え!!!8本もとったの!!!???観てないよ俺!!

長沼:えぇ、実は結構細かく撮ってました(笑)

飯塚さん:でもね、うわさは色々聞いていて撮っているなと。でも台詞のない映画がほとんどだったんだよね?

長沼:そうですね、本当にイメージフィルムに近いような、ものが多かったです。

飯塚さん:それで、連絡を取り合いながら話していて、一度、台詞のある、映画を撮ろうよ、と。俺が主役のものを。

長沼:飯塚さんにそういってもらえて私張り切って台詞書きましたもん。自分の映画の人物が会話をすることがはじめてで新鮮でした。

飯塚さん:そもそもさ、最初に台詞のある映画を撮ろうといわれたときどう思った??

長沼:そうですね、、、でもね、こだわりがなかったんですよ。台詞なしを撮るぞ!なんてことを考えていなく、ふっと降りてきたものをがむしゃらに撮っていただけなので
できたものが結局人物が話していなかったみたいな。 だから単純に、ストーリーのある、台詞のある映画を撮ってみたかったんですよ。

飯塚さん:あぁ、なるほどね。なんといっても飯塚俊太郎・成田愛裕美の共演だからね。

長沼:そうですね、成田愛裕美、はじめて映画で口を開く!みたいな(笑)

飯塚さん:それにしてもあゆみちゃんきれいに撮れてるよねぇ、

長沼:それってまるで画面の中だけはきれいみたいじゃないですか!

飯塚さん:いや、ほら照明とか異様に時間かかってたからさ、だって照明待ちで俺気絶しそうになったからね、いつまで待てばいいのー??みたいな

長沼:いや、もうそれは手探りで試行錯誤の中スタッフが作ってくれていたので!でも日毎うまくなってみんな手つきが「照明部さん」になってきたんですよ!

飯塚さん:あとはさ、「はい、飯塚さんでは台詞言ってください」ってからカメラアングル決めるから、50回くらい芝居しなくちゃならないのさ、

長沼:50回は言いすぎです!!(笑)

飯塚さん:いやー、大変だったよー。

長沼:でも、本当に飯塚さんには色々と我慢していただくことも多く、お世話になりました。緊張しているスタッフにも飯塚さんのほうから話しかけてくれまして。

飯塚さん:まー、監督とは一言も口聞かなかったけどね。

長沼:ほんと周りのスタッフがびびるんでやめてくださいよ(笑)

飯塚さん:監督の黒いオーラがなんともいえなかったなー、入りでは晴れてるのに急に曇りになるの、そのオーラで(笑)

長沼:ほんとそのイメージついちゃうんで、お願いしますよ!!!

飯塚さん:あとはさー、一番大変だったのは録音だよね。街中でやってるから車の音や人の声が入って、音待ちが多かったね。

長沼:そればっかりはもう待つしかなかったですよね。最後のほうはもう録ってしまえ!と強行して編集のときに泣いたみたいな。

飯塚さん:監督としてはさ、撮影全体としてどうだった?

長沼:私はですね、そうですね、まずは映画の現場が好きなんですよ。みんなが集まってあれやこれやいいながら創り上げていく過程が好きなのですごく現場に行くのが楽しかった。絵コンテとか切ってなくてテンパったりもしていましたけど(笑)
あとは、さっきも話しましたが、「お芝居」というものをはじめて撮ったので、なんといいますか、すごく人間味のある演出をつけていてそれがものすごく新鮮でした。

どちらかというと今までは、出ているキャストをなんていうんでしょう、オブジェクトとしてというか、ひとつの映画の中のパーツとして捉えていたところがあったので
、今回は血の通った、感情のある人間を撮ったという感じでしょうか。だから役者さんの出してきた芝居に対してアレンジを加えたり発見があったりとわくわくしながら演出していました。

飯塚さん:だから異様に演出長かったんだなー!

長沼:あとは、私の気に入っているシーンは、画家が色を思い出す象徴的なシーン。密室で二人で撮ったんですよね。

飯塚さん:あー、撮った撮った。あれはつらかったな、何でこんなとこで撮らなきゃならないんだって思ってた。

長沼:詳しくはいえませんが、すごくいいシーンなんですけど、私たちは窒息しながら撮ってました。
でもね、すっごくいい画が撮れました。飯塚さんすっごく良くて。

飯塚さん:いやー、早く観たいね。どうなのよ、編集終わって、感触は。

長沼:満足です。楽しかった、というのが感想です。今回はわりと編集途中で周りの意見を聞いたりして改善したりと客観的に仕上げに取り掛かりました。

飯塚さん:今後上映はどう考えてるの?東京でもやる?

長沼:もちろん!飯塚さんのホームでもありますし、俊ちゃんファンの方たちに大いにやきもち焼いてもらおうと!!思っているのでいい形で上映できたらなって思っています。
あとは、まだ本決まりではないんですが、関西のほうでもお声をかけていただいているのでツアーが組めたらなと考えています。何か面白い仕掛けを考えつつ、、ですね。

飯塚さん:まぁね、「女子高戦記」から始まって、ひとつの集大成だよね。ここから第二期長沼映画が始まるみたいな。

長沼:そうですよね。そう考えると、なんかつながるなー。

飯塚さん:まぁ、冷蔵庫マンファンにとっちゃ一切笑いなしだからな、

長沼:マジですから!みたいな

飯塚さん:いつ変身してくれるの?みたいな。

長沼:でも、私はまず、飯塚さんを、大好きな飯塚さんをかっこよく撮るというのが目標だったので。それが達成できたと思います。お客さんは恋をすると思います。画家に。

飯塚さん:僕としても、新しい女性監督の第一歩の作品として皆さんに観て頂ければと思います。

長沼:まとめてくれましたね(笑)
でもね、本当に、今の私があるのは、こうやって映画を作り続けていられるのはもちろんたくさんの方々のおかげですが、何よりも「女子高戦記」という作品が あってそこでいろんな方の目に留めていただいてスタートしたものですから、石井監督もちろんのこと、やっぱり飯塚さんがあの時私に声をかけていただかなけ ればなかったお話なんです。だからすべては飯塚さんあってのことなんです。つなげてくれたのは。
なので、次は何役にします?パイロットの役にしますか?

飯塚さん:でもなー、北海道行くとおっかねぇ監督いるからなー

長沼:またそればっかり!

飯塚さん:じやぁ。最後に監督から一言。

長沼:作品の好き嫌い、面白いつまんない、はそれぞれあります。
私がこだわっているのはスクリーンで観て頂く事、映画を観にいくことをその方その方の
予定にしていただきたいことです。私が小さい頃もそうでしたが、映画を観に出かけるってすごく特別なことで、お洋服を決めたり、もしかしたら気分で車で行くのか、バスで行くのか色々考えると思います。

私たちは今回芸術の森という都市部からは少し離れた場所で上映を行います。
もしかしたら少し遠くて行きづらいと思われる方もいるかと思います。でも私は一目ぼれしたこの会場を初上映でぜひ使いたいと思いました。
映画さながらの空間での上映、また、行き帰りは少し森の中を歩いていただきます。ちょっと早めに会場に来て散歩してみたり、
映画を観た後もその世界に浸って入れるような、リンクした場所です。
映画を観にいく贅沢、観た後、少しゆっくりと帰り道を楽しむ贅沢。そんな上映会があってもいいと思います。映蔵庫だからできることだと思います。
ぜひ、秋の休日を「まぶしい嘘」に預けてください。

飯塚さん:一言じゃないねぇ。

長沼:やー!!じゃぁ、飯塚さんも一言お願いします!

飯塚さん:まぁ、お笑い以外の飯塚俊太郎を観に来てください。最高のイベントなので。全国から皆さん来て頂ければ、と思います。
ほんとにみんなくるのォ〜〜!!??

長沼:はい!そこは今、スタッフ一同走り回って告知活動しております!!あとはこのインタビューを読んだ方はぜひ!

飯塚俊太郎×<strong>長沼</strong>里奈2

(2007年8月某所にて)

上映情報 イントロダクション ストーリー キャスト/スタッフ 予告/主題歌
2007年8月15日 「まぶしい嘘」公式ウェブサイトをオープンしました。